止血の方法

人間の体には約5000ccの血液があります。
この内、半分が失われてしまうと死んでしまうといわれています。
ですから、大量に出血していたら一刻も早く止めてあげなくてはいけません。

出血には、通常私たちが良く目にする、じわじわと溢れ出るように出てくる静脈性の出血と、脈にあわせて勢いよく吹き出してくる動脈性の出血があります。
どちらの出血もタオルなどを重ねて、上から手でギューッと押さえつけるだけで止める事が出来ます。
私たち救急隊が行う止血法も殆どこの方法です。

まれに、これだけでは止まらない場合がありますが、その時は傷より上(体幹側)を、布や紐で硬く縛って完全に止めてしまう場合があります。
しかし、これは手や足が完全に切断されてしまった場合など、かなり特殊な時 に限られますので、一般の方は布を重ねて上から押しつけ、その上からタオルな どで縛って押えておく方法で十分です。

交通事故等で血が勢い良く吹き出していたら、応急処置としては一番最初に止血をして下さい。
すでに出血の勢いが無くなっていたなら後回しにして下さい。
心肺蘇生法 の方が大事になります。

注意して頂きたいのが、血液はとても感染しやすいので、自分の手に傷がないのを確かめる事です。
事故現場はとても傷が付きやすいですから、注意して行って下さい。
もし、救出の際に傷を作ってしまい、相手の血液が付着したようなら、すぐに 流水で洗い、必ずその旨を救急隊に伝えて下さい。
救急隊では傷者の追跡調査を行って感染症に掛かっているかを調べます。


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