・酸素吸入用セット ・デマンド型人工呼吸器 ・生体監視装置 ・ショックパンツ ・陰圧式固定マット ・自動式心マッサージ器 ・喉頭鏡とマギール鉗子 ・径鼻エアウェイ ・バックマスク ・聴診器 ・スクープストレッチャー ・その他 |
酸素が必要な患者さんにはこれで酸素を投与します。
圧縮酸素は湿度が足りませんので一旦水をくぐらせてから与える構造になって います。
患者さんの様態によって量や濃度を調節しています。
救急隊が一番使う器具ですね。
具合の悪かった患者さんが見る見る良くなっていくほど効きます。
これは呼吸が停止した患者さんに強制的に酸素を送り込み、呼吸をさせる器具 です。
この器具の特徴としては、蘇生に成功して患者さん自身の呼吸が戻ってきた場 合,自動的に患者さんの呼吸に合わせて酸素を送り込めるバルブが付いているこ
とです。
また持ち運びが出来るので一刻を争う場面ではすぐに処置が出来ます。
これは血圧や脈拍、心電図等,体の状態を測定して画面表示する器械です。
また、動脈血酸素飽和度と言って血液にどれぐらい酸素がとけ込んでいるかを 調べることも出来ます。
以前は手の感触や患者さんの皮膚の色等でしか推測できなかったのが,はっき り数値化されて来ますので大変安心です。
あまり聞いたことがないと思いますが、救急隊が良く遭遇する病態にショック と言う物があります。
これは血が足りなかったり、心臓が弱っていたり等の理由で十分に血が体に回 らない状態です。
出血などで重度のショック状態が長く続くと,どんどん死亡率が高くなってい くので、早く血液を補充してあげなくてはいけません。
しかし残念なことに,救急隊は血が足りないからと言って輸血や点滴などを行ってはいけない事になっています。
(救急救命士は心肺停止状態の患者にだけは点滴を施しても良い事になっていますが・・・)
そこで替わりに患者さん自体から,余り重要でない部分の血を重要な部分に輸血するために使用します。
どうするかと言いますと,空気で膨らむズボン(ショックパンツ)を履かせて圧力を掛けてやります。
そうすると脚の血液が空気圧で体のほうへ押し出されて頭とか心臓とかの重要な部分へ輸血する事になります。
これで病院まで搬送する時間を稼ごうと言うわけです。
・・・これはもともとジェット戦闘機で急旋回する場合に、パイロットの頭の血が遠心力で下げられ気絶する事を防ぐために開発されたものだそうです。
戦争の為の技術が、人の命を救うために役立っているんですね。
骨折などで固定が必要な場合、通常は堅い物を添木にして包帯などで固定するのですが、このマットは普通は柔らかくて体に密着させることが出来、密着した ところで空気を抜くとガチガチに固まるマットです。
心臓が停止してしまった患者さんには心肺蘇生法というのを施します。
器具を使って強制的に呼吸をさせ、同時に手で胸を圧迫してその下にある心臓を強制的に動かします。
この機械は救急隊員が手で心臓を押す替わりに機械のシリンダーが心臓を押します。
通常はこの機械は使用しないで病院に搬送するのですが、現場から病院まで距 離がある場合とか、心肺蘇生法を中断せずに、救急車内へ収容したい時などにこれを使います。
喉に餅を詰まらせた、子どもがおもちゃを飲んで喉に詰まらせている・・等々 ,喉の異物を取るための器具です。
形の変わった懐中電灯とはさみなのですが、通常では見えない喉の奥の異物を 取ることが出来、救命に効果を上げています。
意識を失った人は舌の根元が喉の奥に落ち込んでしまうために、窒息しやすくなりま す。
これは長さ20センチ位の管なのですが、これを鼻の穴から差し込んでやって 、舌が落ち込んで息が出来なくなっている部分を通過させて、呼吸を確保する器具で
す。
呼吸が停止してしまった患者さんに強制的に呼吸をさせる為の器具です。
口のところに密着するマスク部と、ゴムで出来たバッグとで出来ています。
このバッグを手でつぶす事により、バッグ内部の空気を肺に送り込めるように なっています。
心肺蘇生には欠かせない重要な器具ですね。
救急隊は今まで聴診器を使ってはいけなかったのですが、最近やっと使っても良い事になりました。
お医者さん、看護婦さんは必ず持っている聴診器ですが、何に使っているかご存知ですか?
まあ、体の中の小さな音を聞いているわけですが、その音で結構いろんな事が分かります。
心臓の状態、肺の状態、腸の状態、血圧を測定するのにも必要です。
使い方は簡単ですが、聴取した音で体の中を推測するには、とても勉強が必要な器具なんです。
もちろん上記以外にもたくさん積んでいるのですが、包帯や消毒液など通常見 る機会が多いと思われるので省略します。(^ ^;