火災出動で使用する器材。
ポンプ車
これは一番よく見かける消防車でしょう。消火栓や沼等から水を吸い上げて火
災建物に水を掛けます。
飛び口
壁や屋根に火が入ると、水を掛けても外壁や屋根のトタンに阻まれて水が届き
ません。棒の先に鍵爪が付いているだけの簡単な構造ですが、これで壁やトタン
を剥がして水を掛ける助けをします。
梯子
何のことはない鉄の梯子ですが、火災の素早い鎮圧や、消防士の緊急脱出用と
して重要な働きをします。
照明器具
夜間安全に消火活動を行うために現場を明るく照らします。
携帯発電機を使用してどんな場所にも入っていって照明します。
空気呼吸器
約20分、煙の中で活動できる容量の空気ボンベを積んでいます。
最近の火災では毒ガスの発生が多くなってきていますので、必ずこれを背負っ
て消火活動を行うようにしています。
消防士に髪が長い人がいないのは、これのマスクを被る時に髪の毛が挟まると
、脱ぐ時に毛が抜けるし、有毒ガスも隙間から進入してしまうのが主な理由です
。
新採者で髪が長い人も1度煙を吸うと素直に髪を短くするようです。
それ位、煙を吸い込むと酷いです。(咳は止まらないし、涙と鼻水がダラダラ
流れ出ます。)
防火衣
約400度の高熱に耐えられる素材で出来ています。
火災現場は10メートル離れていても木が燃え出すほどの輻射熱が発生します。
そんな時、我々はこの防火衣とホースの水だけを頼りに消火活動を行います。
一度、ホースから水が出るのが遅れて、輻射熱が耐え切れないほど強くなった
ので、近くの水田(田舎ですから・・)にジャンプして逃げ込んだ時がありまし
た。もう、体中に泥をなすりつけて・・・見せられたものじゃなかったです。(^^;
あの時1メートル前にいた先輩の防火帽の一部(顔面を保護する透明プラスチ
ック)は融けちゃっていました。
だいたいこんなものでしょうか・・・
お金のある消防署では梯子車とか赤外線暗視装置、熱源感知装置とか面白そう
な物が色々あるのでしょうが、うちにはありません。
でも、そういうところでも火の消しかたはだいたいうちと同じだとおもいます
。
昔からあまりやり方事体はそれほど変わっていないんじゃないですか?