一生のうちに何度かはこのような場面に遭遇するかもしれません。
大切な家族が倒れ、何もしてあげられずに逝かれてしまった・・・なんてことになったら、とても後悔するのではないでしょうか?
まずは意識があるかどうかを確認します。
確認するときには体を揺すったりしないで下さい。
肩を叩きながら呼びかけて、それでも反応が無かったら意識がありません。
すぐに誰かに救急車を呼びに行かせて下さい。
この時に出来れば教えていただきたいことがあります。
ここで息をしていないようであれば 心肺蘇生
が必要になります。
息をしていない事を消防署に伝えると、電話を通じて 心肺蘇生法 の指導がなされます。
この指導は強制ではありませんので断ることももちろん出来ますが、これを行わないとご家族が助かる可能性が、非常に少なくなる事を知っておいて下さい。
息がある場合は回復体位をとらせます。
体を仰向けではなく横向きに寝かせてあげるのです。
こうすると息がし易くなりますし、もし吐いても息が詰まるようなことを防ぐことが出来ます。
後は毛布等をかけて、ちゃんと息をしているかどうかを観察しながら救急車の到着を待って下さい。
回復体位のやり方は、患者の横に立ち膝で立ち、
1.手前側の手を90度曲げたバンザイの形にします。
2.次に患者の反対側の膝をしっかりと立てます。
3.患者の立てた膝と同側の肩を持ち、膝をテコのように使って手前に転がします。
4.患者は横向きで安定するはずです。
5.上になっている腕を曲げ、頬の下に差し入れ、枕にします。
この時、患者の首が少し上向きになるようにしてあげると、呼吸がよりしやすくなります。
救急隊員が現場に着くとほとんどの人が何もせずにおろおろしているのが目立 ちます。
そして救急隊員が心臓マッサージを始めると、何とか助けて下さいと必死になっていわれます。
私達も何とか助けたいと全力を尽くします。
しかし大切な家族を救うには、倒れてすぐに救命処置が出来るあなたが頑張らなくては、いくら救急隊やお医者さんが頑張っても助からないのです。