2015年飯豊保全講習会要項

【注:この要項は2015年09月04日17:00のものです。状況により一部変更があります。】
【講習会の目的】
 飯豊連峰における登山道合同保全事業は2006年6月に環境省が行った「登山道調査にかかる意見交換会」に続いて地元登山者の代表からなる「ワーキング委員会」での具体的検討を行い、さらには同年10月に梶川尾根上部で実証試験を実施したことに端を発しています。
 それから10年間が経過しましたが、次第に参加者が増えることにより以前の経過が曖昧になりつつあります。また参加者の創意工夫により保全技術は毎年変革され進化してきました。そのため基本的体系的な技術指針が明示されていないという課題が生じています。
 今年飯豊連峰の合同保全事業は休みとし、2016年9月中旬(17-19日頃)に2泊3日で天狗ノ庭の合同保全事業を行う計画をしています。
 ついては、下記日程で来年に向けた講習会を実施します。
・ 対象者
 飯豊朝日連峰で登山道保全作業を行っている者および希望者(初心者を念頭においています)
 日帰りで梶川尾根上部まで往復できる方
 20名〜30名
・ 連絡先(申込先)
 〒999-1345 山形県西置賜郡小国町大字北77-17 NPO法人飯豊朝日を愛する会(井上邦彦)
 メール:iide@ic-net.or.jp 電話:090-5846-1858 FAX:0238-62-5411(兼)
 ホームページ「飯豊朝日連峰の登山者情報 http:www.ic-net.or.jp/home/iide/」
・ 申し込みに必要な内容
 氏名(ふりがな)、生年月日・性別(保険のため必要です)、住所、連絡先(携帯番号・アドレス、メールアドレス)、
 所属(山岳会や各種団体名など)
・ 経費、持ち物
 2,000円(宿泊費、保険料等、入浴する場合は別途500円)、寝具、食事と飲み物は各自で準備ください、日帰り登山用具一式、

【講師】
・菊池俊一 山形大学農学部准教授(森林科学コース森林影響学分野)
・川端郁子 潟jュージェック地球環境グループ環境チームチームマネージャー

【講習会の日程】
・9月26日(土)
 09:30〜 受付 アスモショッピングセンター3階多目的ホール(小国町大字小国町163番地、TEL:0238-61-005)
 10:00〜16:00 
  ☆ 座学、意見交換
    → 高山帯における保全作業 《飯豊連峰で見られる登山道の荒廃とその原因》
      水の誘導(河川に学ぶ、水の侵食の仕組み)
      土砂の誘導(土砂を安定させる)
      登山者の誘導(歩きやすく壊れにくい歩道)
      周氷河地形や雪窪地形など環境の読み方
    → 樹林帯における保全作業(長坂・丸森・梶川・三沢清水の結果、北海道方式)
    → 保全資材の特徴と組み合わせ(椰子土嚢、椰子ネット、麻ネット、椰子繊維など)
    → 飯豊朝日における保全技術と活動の基本的な考え方
     (小さく・多く・息長く、登山者の意識・周辺団体の結束・官民の連携)
    → 飯豊朝日を巡る登山施設の現状と課題(借地問題、標識、山小屋、トイレ、橋)
    → 保全連絡会と保全協議会の経緯、意義、目的
  ☆ 保全資材の取り扱い
    → 緑化ネットなど
 17:00〜17:30 ロッジ(希望者は飯豊山荘で入浴)
 18:00〜20:00 夕食
・9月27日(日)
 04:00 起床
 05:00 ロッジ発(野外講習)
    保全箇所の観察=これまでの施工箇所を見て、事業を評価しその原因を考察し改善策を考え、若干の補修を
    おこなう
    トットバノ頭の笹新道で実技講習
    種子採取の観察講習
 16:00 ロッジ着
    解散 

おわり