山のことあれこれ 23

2008年12月01日(月) 今日は素晴しい好天になりました。

朝日連峰定点観測

2008年11月29日(土) 
 中条山の会主催の親睦研修会に参加してきました。講師は天狗ノ庭保全作業に参加してくれた稲葉充さん。彼は村上市出身、石油・ガス資源探索を仕事にしており、飯豊山地を隈なく歩き回った地質のプロフェッショナルです。演題は「母なる飯豊・子をなす櫛形」でした。午前中に山歩きを楽しみ、13:00に胎内市中央公民館に到着すると、会場には続々と皆さんが集まってきました。顔なじみの方々が沢山いました。
 さて、講演ですが、殆ど地質の知識がない私には70%位しか理解できなかったような気がしますが、発想がひっくりかえるような内容でした。最初に地質図を描くために山を丁寧に細かく歩き尽くしている様子が説明されました。山を線ではなく面として捉える感覚は、遭難を扱ってきた私の感覚に共感するものがありました。
 表面(一次元)の地質図だけではなく、露出している断層面はもとより、ボーリングや地震波を利用して二次元として地質を描き、さらには原型を想像し攪乱されていく過程を再現していく様は、難解なパズルを解いていく楽しさがありました。
 マグマの深さをふたつに分けて説明(本当は複雑なのでしょうが)してくれ、飯豊連峰の下にもマグマが息を潜めている様子が描かれました。御手洗ノ池北にある黒い岩が熱水生成物であり花崗岩に割って入った産状で、かつ、火山灰層に挟まれている。その上にある火山灰から、熱変成が数千年前という直近に起きたと推測されることは現地で同行している時にも説明を受けていました。長谷川裕彦さんから「地質の年代はタイムマシンの乗車賃に置き換えると理解しやすい」と教えられました。そうすると数千円ですから、つい最近と実感できます。
 話は「天狗ノ庭には安山岩があった。ということはここで火山活動が起きていた可能性がある」と続きます。安山岩はアンデス山脈に多いので名付けられたので、決して安産岩ではないそうです(蛇足ですが)。私の知識でも確か花崗岩は深い所でゆっくりと冷えた岩、安山岩は浅い所で急激に冷えた岩のような記憶があります。
 質問では「石油はマグマから直接できる可能性があるのではないか?」、確か胎内市旧黒川村の由来は日本で初めて石油(黒い燃える水)が献上されたことなはず。すると「石油は地下深くの花崗岩の亀裂でも見つかっているが、地下の圧力でガスとなって存在し、汲み上げられた時に石油となる。これを調べてみたら植物由来の石油であった。しかし岩に石油が含まれていることも事実であり一概に否定できないが、埋蔵が多いものは生物由来・・・」との答え。なになに、私の乏しい知識では、「石炭=植物、石油=動物」なはず。学校で教えている知識は過去のものであり、産業界の現場では眼前の事実を素直に受け取って研究が進められているのだ!
 地質に無知な私は、単純に「飯豊連峰は花崗岩の隆起山塊」と思ってきましたが、そこにはもっと深い物語があったと改めて自覚した次第でした。

亀山さんの講師紹介
真剣な表情の受講者
西俣尾根をモデルに説明が始まりました
稲葉さんが学生時代に歩きまわって作成した地質図
地質調査のイロハです
この周辺の山々の年齢
普賢岳を横にすると鳥坂山になるとのこと
地震波によってによって2種類のマグマの存在が明らかに
研究に終わりはないのだ
飯豊にも火山があった?
熱水、つまり水蒸気
驚愕の事実!
あっけにとられる受講者
説明する稲葉さん
亀山さんからお礼の写真が贈られました
人間の顔をした波石の写真です
稲葉さん、ありがとうございました

2008年11月29日(土) 夕方は小国山岳会の忘年会に参加してきました。

民宿ふもとにて

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