山のことあれこれ 73

2013年01月25日:山スキー用着脱式プロテクターの試作
 豪雪で鳴らす飯豊朝日連峰では、アプローチの林道歩きに山スキーは欠かせない。しかし私の技術では山を自由に滑ることができない。
 それがプラスチックブーツと出会い、私のようなものでも下手なりに程々滑ることができるようになった。ところが経年劣化で破損することが話題になって入手できなく、2008年の12月から皮の冬用靴を履いている。山スキーに固定できるのだが、足首がフリーなのでアプローチ用がせいぜいである。いちど兼用靴を購入したのだが、サイズが小さ過ぎで薄い靴下でも脱ぎ履きに大騒動。それにとてもじゃないが山を歩けるような代物ではない。最近は全く使うことなく部屋の中に眠っていた。
 何度か新しい兼用靴の購入を考えネットで調べたが「最近の兼用靴は滑り重視になっている」とのことで、諦めていた。
 1月17日にFB(フェースブック)に「今日は今冬始めてスキーを履く。わかぶなスキー場でシルバー料金2500円。革製の登山靴なので大きく体を上下させて滑る。ようやく感覚が出てきた頃には両足が疲れて滑降途中で息を整えるようになった。怪我をしないうちにと帰宅する。平日で人が少なく雪がどんどん積もるので新雪の滑りを楽しむことができた。以前、高貝さんにもらった靴用のバンドが小さいので、自作しようかな〜。これがあるなしで随分と違う。なお私は小国山岳会員の中で最もスキーが下手な人間であるということは十分自覚をしている。そもそもスキーで登って降りはスキーを担ぐような人種である。そうは言っても、少しでも楽に滑れる道具はないのかな?」と載せたところ、八幡山岳会の阿曽さんから「ゲレンデ用のブーツをチョン切って、装着する事で兼用靴に近くなりますよ!」というコメントが届いた。
 それからあれこれ工夫して、昨日(24日)試作品ができたので、その工程を掲載してみる。なお分解した兼用靴は「NORDICA TR12」である。 また小柳さんがFBで「着脱式プロテクター」と言ってくれたので、当面「山スキー用着脱式プロテクター」と仮称しておく。

登山靴に固定バンドをして使用していた
この兼用靴を改造することにした 
まず靴の両側にある2つのピンを外す
インナブーツを取り出し、中の薄いカバーを外した
ピンを回転させながら、マイナスドライバーと金槌で根気よく叩いた
次にワッシャーを叩く ピンの頭がなくなった
ドライバーでカバーに力を入れ、ピンを取り出す
カバーが外れた
取り出したピン
登山靴は背が低いので固定バンドは意味が無い 切除した
履いてみるとカバーの高さによって締め具合が違う
高さを固定することが必要だと感じた
スパッツの着脱なしに装着できるように考えた
試作したカバーの高さを決めるためスキー場で何度か滑って調整を行った
針金で仮固定したので調整ができた
内側
調整した長さをベースにゴムバンドを作成
ゴムロープとゴムロープ金具はホームセンターで購入
完成
さっそく近くの山に登って装着
シールを剥がして滑降を楽しんだ

つづく →