小学・中学生からの質問
【Q1】 私達は社会科で山形県の農産物のさくらんぼのことを調べています。
そこで私達は(ホームページ)さくらんぼの話を読ませていただきました。
そしてもっとさくらんぼのことをくわしく知りたいと思いメールを送りました。
★知りたいこと★
Q1)さくらんぼは、1年を通してどのようにして作っているか?
Q2)さくらんぼを作るのに、大変なこと、困っていること。
この二つを教えて下さい。
 《埼玉県 小学5年 正田・増田くんより》
【A1】 1)さくらんぼ作りの仕事内容
2〜3月: 整枝剪定(枝を切って木の形を整えます)
4月上: 野鼠駆除(ねずみの駆除をします)
4月: マメコバチ・ミツバチ設置(受粉させるためにミツバチを飛ばします)
4〜5月: 防霜対策(防霜資材等)(霜が降りないように対策を行います)
4月下旬: 毛ばたきによる人工授粉(受粉させるために毛ばたきをつかって人工受粉を行います)
5月下旬: 摘果(良い実がなるように余分な実を取り除きます)
5月下旬〜6月上: ビニール被覆(さくらんぼは雨にあたると実が割れてしまうのでハウスにビニールをかけます)
6月上: 反射シート設置(実に良く色がつくように銀色のシートを敷きます)
6月上〜7月中旬: 収穫
7月中: ビニール除去
7月下旬: お礼肥(肥料をやります)
8月下旬: 夏期剪定(来年の為に枝を切ります)
9月下旬: 基肥の施用(肥料をやります)
3月下旬から8月中旬頃まで10回前後病害虫防除(農薬の散布)をします。
2)大変なこと、困っていること。
    ・雨で果実が裂果する
    ・凍霜害で着果量が減ること
    ・鳥害(ムクドリ)の被害
    ・灰星病等で実が腐れる
    ・開花している時の雨風
    ・同じ品種(佐藤錦)だけでは果実がつかないので他の品種(ナポレオン等)を混植する
    ・毎年安定して大玉着果させることや病害虫を防ぐこと
    ・短期間の間に毎朝早朝4時頃から収穫しなければならないこと
    ・裂果防止のためにハウスにビニールを被覆すること
【Q2】 社会の勉強で、果実のことを調べています。
特に、チェリーのことを知りたいので、教えて下さい。
1.チェリーは、どれぐらいの大きさですか?
2.チェリーが一番取れる季節は、いつごろですか?
3.チェリーを、甘くするには、どういう工夫をしていますか?
4.チェリーは、どこに多く出荷していますか?
 《小学5年 細川・寺本・横井くんより》
【A2】 1.チェリーは、どれぐらいの大きさですか?
   おおよそ1ヶ7g前後です。種類によっては10gもある品種もあります。

2.チェリーが一番取れる季節は、いつごろですか?
   普通の栽培では6月上旬から7月中旬です。
   また、加温栽培(ハウス栽培)では4月下旬頃から収穫できます。

3.チェリーを、甘くするには、どういう工夫をしていますか?
  1)さくらんぼに雨があたらない様にハウスをかけています。
  2)つぶぬき(摘果)を行い、品質が良くなるようにしています。
  3)おいしいさくらんぼができるように土作りを行っています。
  4)光が良く当たるように葉つみなどを行っています。

4.チェリーは、どこに多く出荷していますか?
   東京を中心とした京浜地区に、統計的には多く出荷しています。
【Q3】 夏休みの地理の宿題で僕の大好きな山形県のさくらんぼ生産について調べています。
さくらんぼ絵日記を見ました。さくらんぼの成長がよくわかりました。
質問があります。
 1.さくらんぼの栽培は、家族全員で、するのですか
 2.バイオテクノロジーを利用して、品質の良いさくらんぼをつくるそうですが、
   園芸試験場の様子を、おしえてください
 《東京都 中学1年 清水くんより》
【A3】 1.さくらんぼの栽培は、家族全員でするのですか
   さくらんぼの収穫の時期は家族だけでは足りず、人を頼んで収穫・箱詰め・出荷などの
   作業を行っています。

2.バイオテクノロジーを利用して、品質の良い、さくらんぼをつくるそうですが、
  園芸試験場の様子を、教えて下さい
   バイオテクノロジーを使ってウイルスフリー苗を育成しています。
   ウイルスのある苗木は育成が悪かったり、品質の良いさくらんぼが成りませんので
   ウイルスの無い苗を成長点培養で育成しています。
   良い苗木を作ることが、良いさくらんぼを作る第1歩となります。
【Q4】 今 学校の調べ学習でサクランボの値段について調べています。
みかん・いちごは山盛りと買ってくれる母ですが、サクランボは
なかなか買ってくれません。母になぜ買ってくれないのかを聞いてみると、
みかんなどと比べて、高いから というのです。なぜサクランボは高いのかを
本で調べてみましたが、わかりませでした。
そこで、生産している方であれば御存じかと思いメールします。
サクランボがみかんにくらべてなぜ高いのかを教えて下さい。
 《静岡県 小学5年 大山くんより》
【A4】 大変、難しい質問ですが「りんご」と「さくらんぼ」を比較してみます。
(りんごとみかんは同じと考えて下さい。)
りんごは10アール当たりの収穫量は3,000kgで1kg当たりの価格は
約250円で10アールあたり750,000円の売上となります。
しかし、肥料、農薬、箱代などを差引と農家のもうけは50%の375,000円
くらいとなります。
さくらんぼは10アール当たりの収穫量は500kgで1kg当たりの価格は
約1,800円で10アールあたり900,000円の売上となります。
りんごと同じように、肥料、農薬、箱代などを差引ともうけは45%の405,000円
くらいとなり、農家のもうけはりんごもさくらんぼも差がありません。
しかし、スーパーやデパートで売るときは、さくらんぼは全国的に数量が少ないため
値段を高くつけても売れます。そのためどうしても高値になると思われます。
りんごやみかんは収穫量が多いため高いと売れないために価格が安くなると思われます。
よって、さくらんぼは量が少ないために価格が高く、りんごやみかんは量が多いので
価格が安くなっていると思われます。
【Q5】 社会科でさくらんぼなどのくだものの栽培について学習しています。次のことを教えてください。
◎ビニルハウスで栽培する利点と栽培の苦労や工夫について教えてください。
 《山口県・中学生より》
【A5】 【施設さくらんぼづくり】
桜が咲く頃にお店にはさくらんぼが並びます。このようなさくらんぼはビニルハウスの温室で
栽培されています。最近は季節に関係なく消費されるようになったので、それに合わせて施設
さくらんぼ(加温さくらんぼ)作りが考え出され、農家の人々も栽培技術を向上させてきました。
【ビニルハウスの活用法】
施設での栽培は暖房を利用するので燃料費がかかります。この費用を少なくするためにビニルの
おおいを厚くして熱をにがさないよう工夫されています。こうして、季節に合わせてつくる露地
さくらんぼとビニルハウスを活用した加温さくらんぼ作りが盛んになってきました。
加温さくらんぼは露地より早く収穫できますが(4月〜6月初旬)、時期はずれのため高値で取引されます。
【Q6】 さくらんぼは、栽培地の気候や地形、土質によって、大きさや、おいしさ、見た目、値段などに
どのような違いが表れますか?
 《山口県・中学生より》
【A6】 さくらんぼを栽培するのに適した気候風土があります。日本にさくらんぼが導入されたのは
明治9年で、当初は日本全国に広まりました。しかし、栽培が難しく東北の一部と北海道で
しか当時はうまく育たなかったそうです。山形県の特に内陸部は盆地なので冬は寒く、夏は
暑いという気候に加え、昼夜の気温差が大きいことがさくらんぼの生育に良い影響を及ぼし、
甘い実ができるといわれています。
また、研究機関や生産者の開発意欲が高く、生産技術の向上に努め良品の安定生産が可能になった
ことも気候風土に加え、山形県でさくらんぼの栽培が盛んになった理由とされています。
では、さくらんぼに適した土壌はあるのでしょうか。大きく分けると次の5つがあげられます。
(1) 根が自由に伸びる有効土層が深いこと
(2) 排水と通気性がよいこと
(3) 土壌水分の保持力が大きく、養分のバランスがよいこと
(4) 土壌pHが適正であること
(5) 土壌浸食がおこらないこと
特にさくらんぼはりんごや、なし、ぶどうに比べ排水が悪いと生育が悪くなるだけでなく、枯死
することもあります。
植物が育つには窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)の3要素が大きな影響力をもちます。
一般にカリは炭水化物やタンパク質の合成に関係し、施用によって果実の肥大が良くなり、
色づきや甘みが向上します。しかし、過剰すぎると土の中の成分バランスが崩れ、甘い果実は
とれなくなります。少し難しくなりましたね。
ところで、さくらんぼのおいしさや、見た目は気候に関係あるのでしょうか。多少はあります。
例えば、さくらんぼの収穫が終わる夏には既に来年の花芽ができています。この花芽が充実する
時期に高温で雨が少ないと、翌年、双子果(1つの実が2つにわかれている)ができやすくなります。
原因は花芽が奇形化し、一つの花に雌ずいが二本できるからです。この双子果は見た目は可愛らしい
のですが、奇形果なので、商品化率はおちてしまいます。
【Q7】 さくらんぼの、促成栽培においてどのような設備が必要なのか具体的に教えて下さい。
また、その設備のために平均的な農家一戸あたりどのくらいの費用がかかるのか教えて下さい。
 《山口県・中学生より》
【A7】 施設栽培には園芸施設費、光熱動力費がかかります。
園芸施設費にはハウスのビニルや、換気設備、暖房設備、かん水設備などです。
面積10a当りの経費は140万くらいです。1kg6,000円で500kgの収穫とすると
300万の粗収入で施設経費が約120万、その他肥料代や農薬代などの経費が80万くらい
なので3分の2はなくなる計算になります。加温さくらんぼがいくら高くてもそれだけの設備
投資が必要なんですよ。
【Q8】 小学5年生です。夏休みの自由研究で、佐藤錦のことを調べたいのですが、出荷されたサクランボは、
どの地域まで出荷されているか、出荷先の地域を教えて下さい。
【A8】 北は北海道、南の方は奈良・大阪・京都・神戸まで出荷しています。
また、山形県から一番多くさくらんぼを出荷している都道府県は東京都です。
ちなみに2番めに多く出荷しているのは神奈川県です。
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