前書きにかえて
P96はかつて、『新日本ミスリル』という十数人からなるサークル(サークルが活動を開始したのは、89年頃でしたでしょうか)においてコンベンションや会誌発行、公民館等公共施設での月例フリーセッション活動などを行っておりました。当時は未だ、ごく一部のファンの趣味でしかないTRPGを、『麻雀並みの娯楽』にまで昇華させよう、という活動理念の下に、場所がない・仲間がいない等プレイ環境に恵まれない、学生を中心とした方々にその場を提供して底辺拡大を計り、TRPGの輪を広げていこうとしていた訳です。
しかし、そんな活動を続けていた我々の中に「自分達のやりたい事ができない」というフラストレーションが、雪のように降り積もりはじめていました。対外的な活動を行うために割かれる時間が尋常なものではなくなり、自分達が楽しむための時間が著しく圧迫されていたのです。一体何のための活動なのか、自分達も楽しめない事に意味があるのか?と、不満や疑問という名の雪です。これは四季が巡れば融解するというものでもありません。万年雪は氷河となって流れるか、すべてを呑込む雪崩をおこす他はないのですから・・・
結果的に、『新日本ミスリル』は、サークルとしての対外的な活動を停止したのです。
その後のサークル内部からは、イベントの為の強制参加的な風潮も消え、自分のペースに合わせてのプレイ参加ができるようになり、P96も土日は家のベッドでは寝てないようなプレイ三昧の日々を過ごしておりましたが数年後、縁あって家庭を持つこととなりました。
ところが、と言うか当然というか、指輪をはめた途端に仲間からの誘いがピタッとなくなります。遠慮してくれていたのです。しばらくは仲間の厚意に甘えて人生の墓場(といっても決して不幸なものではない)に埋まっておりましたが、日毎にプレイ熱は高まってきます。「夢は枯れ野をかけ廻る」というやつです。芭蕉の気持ちがよ〜くわかりました(笑)。
それ以降はなんとか仲間と日程を調整し、妻には懇願し、現在もTRPGを続けているのです。
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