さくらんぼ(オウトウ)の種類は全世界で1350種以上といわれています。このうち日本で経済栽培されているのは約30種前後と推定されています。 現在、さがえ西村山で栽培されている主要品種と種苗登録されている品種を中心にご紹介します。

  品 種 収穫時期 果  形 果 重 果 皮 色 おもな特性、食味
  セネカ 5月下〜
6月上
長心臓形 4〜5g 紫黒赤斑 ニューヨーク州立農業試験場で育成された(1924年発表)。果肉は赤色で、核周囲の着色が見られる。肉質は柔らかく、日持ちは悪い。 糖度は10〜11度と少なく、酸味は強く食味は淡泊である。
紅さやか 6月上〜 短心臓形 6g〜 帯朱紅色 佐藤錦にセネカを交配して得られた交雑実生から選抜、育成された早生の甘果オウトウである。 糖度は14〜19度で、果汁も多く、食味良好な品種で生食用の極早生種である。
第2892号 H3.11.19登録 登録者:山形県
ジャボレー 6月上〜 心臓形 5〜6g 鮮紅〜濃赤 1822年頃フランスで実生から選出育成された。果肉色は赤色で、肉質はやわらかい。甘味は少なく、酸味が多い。果汁は多いが風味が少なく淡泊である。
豊 錦 6月上〜 短心臓形 5g〜 帯赤黄斑 ジャボレー、高砂、佐藤錦が混植された園地で発見された偶発実生である。早生種の甘皮オウトウである。
第1035号 S61.7.11登録 登録者:山梨県 斎藤一博
瑞 光 6月上〜 心臓形 4〜5g 黄色赤斑 多数の偶発実生から選抜育成したもので果肉が堅い早生種である。
第1409号 S62.8.7登録 登録者:寒河江市 渡辺富多
香夏錦 6月上〜
6月中
短心臓形 6g〜 黄色赤斑 佐藤錦と高砂の交雑実生である。果肉色は乳白色で、肉質は柔らかく緻密である。甘味、果汁は多く、酸味は少ない。
正光錦 6月上〜
6月中
短心臓形 7g〜 黄色赤斑 香夏錦の自然交雑実生とみられ、果実は大きく、果肉はやや硬くて、いわゆるうるみ果が少ない。
第1407号 S62.8.7登録 登録者:福島県 佐藤正光
まさみ 6月中〜 心臓形 5〜6g 帯朱紅 高砂の枝変わりで、早生品種である。縫合線が白い
第1408号 S62.8.7登録 登録者:山梨県 保坂正己
高 砂 6月中〜 短心臓形 5〜6g 帯赤黄斑 1842年にアメリカで福寿(Yellow Spanish)の実生から選抜。1910年に名称一定会で高砂と統一した。 山形では別名11号、福島では伊達錦、北海道では8号とも呼ぶ。果肉は乳白色で、核は果肉に占める割合が大きい。 甘味は中位、酸味が多い。肉質は柔らかいが果汁が多く食味は良好である。
  桜頂錦 6月中〜 心臓形 6g〜 帯赤黄斑 佐藤錦、ナポレオン等の混植園から発見された偶発実生である。糖度は14〜15度で酸味は少なく、果汁は多い。 結実量はやや少ないが、裂果性、果実の日持ちは中程度である。果肉が硬く、核が小さい。
第1758号 S63.1.5登録 登録者:山形市 田中清一郎
ジャンボ錦 6月中〜 長心臓形 7〜8g 黄色赤斑 北光とエルトンとの混植園で発見された偶発実生である。果肉はクリーム色でやや柔らかく、粗密は中位である。裂果は北光と同様少ない。 甘味はやや多く、酸味は少ない。
第921号 S60.7.18登録
弘 寿 6月中〜 短心臓形 5g〜 帯赤黄斑 偶発実生で、花粉を有し、豊産性で多汁、甘味酸味ともに高く生果生産用または受粉樹用のどちらにも向く品種である。
第1146号 S61.8.26登録 登録者:東根市 小関弘二
八興錦 6月中〜 心臓形 8〜11g 帯朱紅色 佐藤錦とジャボレーの交雑実生である。果肉はクリーム色で果肉の硬さは中、果汁は多く、甘味は中、酸味は少である。
第2701号 H3.6.19登録 登録者:河北町 今田興一郎
佐藤錦 6月中〜
6月下
短心臓形 6〜8g 帯赤黄斑 1912年にナポレオンと黄玉を交配してできたと推定される実生から育成。以来、品質が良好でおうとうの主力品種となっている。 果肉の色は乳白色で核が小さく可食部が多い。肉質は柔らかく果汁が多く緻密であるが、過熟ぎみになると色がくすむウルミ果が出やすい。 糖度は14度以上、酸度0.5%程度あり、甘酸適和でオウトウ品種のうち最も美味しい。
ダイアナ
ブライト
6月中〜
6月下
心臓形 11g〜 帯赤黄斑 ナポレオン、佐藤錦、高砂、ジャボレー等の混植食園地から採取した種子の実生から選抜したものである。果肉色は乳白色で、核は大きい。 果肉の硬さは中位で果樹は多い。甘味は中位、酸味は少ない。結実、裂果、日持ちとも中位である。
第1760号 S63.11.5登録 登録者:山辺町 佐藤光之助
  夕紅錦 6月中〜
6月下
心臓形 6〜7g 帯赤黄斑 佐藤錦、ナポレオンの多数の混合実生の中から育成された。核の大きさ、果肉の硬さは中位である。果汁は多い。甘味は中位、酸味は微である。 ナポレオンに近い風味がある。
第1759号 S63.11.5登録 登録者:寒河江市 菊地堅治郎
  羽陽ことぶき 6月中〜
6月下
心臓形 7g〜 帯赤黄斑 ナポレオン、佐藤錦の混植園で発見された偶発実生である。果肉はやや硬く、果汁は中である。果肉は乳白色で、甘味はやや多く、酸味は中である。 裂果は佐藤錦より少ない。
第358号 S58.2登録
  光 麗 6月中〜
6月下
心臓形 7〜8g 黄色赤斑 ナポレオン、高砂、エルトンなどが混植された園地で発見された偶発実生である。花粉は多く、結実良好、豊産性である。
第1037号 S61.7.11登録 登録者:長野県 小沢光男
  東香錦 6月中〜
7月下
長心臓形 7〜8g 帯赤黄斑 ナポレオンの自然交雑による実生で、外観はナポレオンに似るが、ナポレオンより果汁の酸が少ない。
第1036号 S61.7.11登録 登録者:東根市 中島天香園
紅秀峰 6月中〜
7月上
扁 円 8〜9g 帯赤黄斑 佐藤錦と天香錦を交配し、山形県園芸試験場において育成された。果肉はクリーム色で肉質も硬く緻密である。 糖度は18〜21度、酸度はPHで3.8〜4.0と食味良好な品種である。
第2893号 H3.11.19登録 登録者:山形県
ナポレオン 6月中〜
7月上
長心臓形 7〜8g 帯赤黄斑 品種の起源は不明であるが、18世紀始めからヨーロッパ諸国で栽培されている古い品種である。 日本には何度も輸入されており、名称が統一されるまで、山形・秋田では10号、福島では11号、山形10号、東郷、北海道では20号と呼ばれていた。 果肉はクリーム色で、肉質は緻密で果汁は多く、生食、加工とも適している。果肉は硬く輸送性にも富むが、裂果が出やすい。 糖度は16度、酸度は0.8〜1%、佐藤錦と比較して酸味は強いが完熟したものは甘酸適和で味は濃厚である。
南 陽 6月中〜
7月上
長心臓形 8〜10g 帯赤黄斑 山形県農業試験場置賜分場で胚培養の試験の際に得られた品種である。糖度は14〜16度、酸度は0.5〜0.6%で肉質も硬く、食味は極めて良好である。
  陽 峰 7月上〜 長心臓形 9g〜 帯赤黄斑 北海道仁木町で山中に自生していた株から発見された。果肉色はクリーム色で、果肉内及び核周囲の着色はない。果肉は硬く、果汁は多い。 甘味は多く、酸味は中位である。豊産であるが裂果性は高い。日持ちは良好である。
第1447号 S62.11登録 登録者:埼玉県 中山進
  高陽錦 7月上〜 短心臓形 7〜9g 帯赤黄斑 ナポレオン、佐藤錦の混植園で発見された偶発実生である。果肉色は乳白色で、果肉内の着色はないが、核周囲の着色は微である。 核の大きさはやや小さく、甘味、酸味ともに多い。果肉は硬く、果汁も多い。結実性は良く、裂果性は多いが日持ちは良い。
第1985号 H1.9.14登録 登録者:寒河江市 高橋庄次郎
  大将錦 7月上〜 短心臓形 10g〜 帯赤黄斑 ナポレオン、佐藤錦、高砂の混植園で発見された偶発実生である。果肉色はクリーム色、核は極大である。 果肉の硬さはナポレオンと比べても極めて硬く、果汁はやや多い。甘味は多く、酸味は少ない。裂果は多く見られるが果実の日持ちは良い。
第2216号 H2.4.6登録 登録者:上山市 加藤勇

尚、収録されている特性などは、
山形経済連:日本のさくらんぼ(1993)
深井 尚也:オウトウ・西洋梨栽培技術 養賢堂(1995)
から許可を得て引用しております

さくらんぼいろいろ こんなのもあります


黄色いさくらんぼ!!月山錦
双子はよく見られますが、気候によっては
こんな4つ子のサクランボが出来る場合が
あります。