特集 コンパスと送電線

この頁は、ルート選択にとって不可欠なコンパスの誤作動と送電線の関係について情報を交換するために作成しました。皆様のご意見を是非お寄せください。

2005年08月10日(依然頂いていたもので掲載が遅れたことをお詫びします=井上)
件名: コンパスの誤差について
コンパスの誤差について勉強中の山親爺と申します.コンパスの誤差についての情報をネットで検索していたところ,http://www.ic-net.or.jp/home/iide/tokusyuu-soudennsenn.htm 「特集 コンパスと送電線」のページに着きました.
特集 コンパスと送電線についての感想ですが送電線から地表までの距離が長いですし(磁界の強さは距離の二乗に反比例),芯があるわけでも送電線がコイル状になっているわけでもないので気にしたことはないです.試したこともありますが有為な誤差は見られませんでした.
当方は岩石の残留磁気や火山活動などによる磁気異常がコンパスの信頼性を損なうほどの誤差をコンパスに与えるものなのかを調査中です.
「富士樹海は溶岩地帯なのでコンパスが狂う」とかの,いわゆる噂も多いですが下記のように環境省が不安をあおっている例もあるようです.
http://www.daisetsuzan.or.jp/tisiki-2.htm
(注:上記のサイトは削除されました)
抜粋「大雪山系は火山地帯なので、場所によってはコンパスが狂うことがあります」
まだ調査途中ですが,国土地理院様から
「伊豆大島内だけでも北西・南東側では7〜8°以上、北東・南西側では4〜6°の偏角値になっております。詳しくは、参考図書を参照して下さい。参考図書:日本測量協会「現代測量学第5巻」測地測量(2)」
との回答がありました.この地域の地形図の偏差は6〜7°程度なので逆にいえば誤差は1〜3°しかないともいえます.
富士の樹海や羊蹄山の溶岩地帯で試しましたが,地表から至近距離では有為な誤差はあるものの,通常コンパスを使用する地表から1.2メートル付近では有為な誤差はありませんでした.
私自身は,もっぱら単独行なので登山仲間の情報は入ってこないのですが,管理人様は人工物以外の影響と思われるコンパスの誤差について聞かれた事はありますでしょうか?

2005年1月24日 吉田 弘
返信メールありがとうございます。補足説明を3つさせていただきます
1 右ねじの法則の磁力線について
  用紙のつごうで磁力線の円を小さく描きましたが、10倍ぐらい大きくイメージしていただくとj磁力線どうしが打ち消しあうことが、より理解しやすなると思います。
2 鉄塔について(仮説)
  このことについては、ぜひみなさんの意見を聞かれてください。私個人の(仮説)としては、鉄塔は磁場を持つと思っています。その理由としては、送電線からは常に空気中に微弱な放電があるということです。送電線と大地(鉄塔)は碍子で絶縁されていますが鉄塔の下では、ジージーと碍子がうなっていることがあります、また、雨の日夜などに見られることですがジージーという音のほか青い放電光が見えます。このことは、空気中への微弱な放電電流が 送電線ー碍子ー大地(鉄塔) の順に流れるということだとおもわれます。つまり、鉄塔には常に微弱電流が流れていると、私は思っています。この電流によって磁場が形成されるのでないか。RSTの3つで打ち消しあわないのか?・・このことについては、3つの矢印の長さが不揃い、つまりRSTの放電電流の大きさがまちまちであるためではないか?と考えます。
3 磁気遮蔽(シールド)
  体育館や建物の中では、コンパスは狂います。体育館はふつう、鉄骨の柱、屋根が使われています。つまり鳥かごのイメージですこのような状態では金属材で磁気が遮蔽されコンパスに狂いがでます、併せて近くにある電気製品の磁気の影響によっても狂いがでます。鉄塔の直近や深い林でも磁気遮蔽は、起きる?とおもいます。私たちは、コンパスの練習は春先の木々の落葉している雪上で行っています。御所山の升沢小屋の掘り出しをかねて。
以上、蛇足ですが私の考えを述べさせていただきました。また、地磁気は場所にによって違う場合があります。製鉄の町(昔)釜石近くの山には、磁石の玉石があります・山そのものが磁力を帯びていることもあります、このような場所でのコンパスの使用には十分注意する必要があると思います。
ビーコンのことは、初めて知りました・・・誰かに聞いてみます。

2005年1月22日 井上邦彦
手紙を拝見させていただきました。素人の私にも理解できるよう明快に記入していただき感謝しております。ホームページで検索をしてみたところ、送電線では狂うから注意しなければならないとか、実際に狂ったという記述が複数ありました。私のように視界の殆どない場所で細かいルート選択を行っているものにとって、この問題は大きいと思います。個人山行に限らず救助作業を行う場合は視界が悪いことが普通ですから、指導的立場にあるものとしても、はっきりさせなければと思います。
送電線については、吉田さんの手紙で理解できました。しかしまだ問題が残っています。実際に狂ったという記録があるとすれば、無視はできません。以下はあくまでも素人の仮説です。
体育館や建物の中ではビーコンやコンパスが狂い、屋内での訓練の邪魔になっています。また、訓練の途中でビーコン操作を行っている者の周囲にゾンデ棒(プローブ)を持った者が集まってしまったためにビーコンが狂ってしまった経験があります。野外で狂う原因は送電線ではなく、鉄塔ではないでしょうか。鉄塔が磁場を持つ可能性の有無はあるのでしょうか。
重要な問題なので、ホームページで公開させていただき、様々な方からの見解を求めたいと考えています。

2005年1月21日 手紙(別頁)

2005年1月19日 吉田弘
仙台の吉田です。昨年は大変お世話になり、ありがとうございました。今年も時間が合えば山開きに参加させていただきたいと思いますのでその節は、よろしくお願いいたします。
登山者情報880号にありました、送電線とコンパスの関係について少しでも疑問解決の手助けになればと思い、乱筆ですが手紙を投函しました。21日ぐらいにはつくとおもいますので、糸口のひとつになれば幸いです。内容の転載・校正・変更については、OKです。が、できれば、どなたかに見てもらい同意見であればなお結構です。
山の方は、3月までもっぱら地元の泉が岳・御所山(船形山)が中心です、山スキーは2年前にやめたので、かんじきで歩いています。このHPは、一番情報が正確なので仲間にも広めていますのでこれからもいい情報をおねがいします。byby