POWDER REPORT
2月11日  旭岳
6:30に起床。一目散にカーテンと窓を開き、天気を確かめる。やほっっ↑ビシッとした寒さが肌にしみたが、薄い青色の空が広がり、風もない、ニンマリ。昨晩からの降雪は20cm程あった。宿の螺旋階段を駆け上り、展望部屋に向かった。展望部屋からは旭岳がくっきりと望めた。

↑宿の窓から

↑展望台から見る旭岳
今日の集合は旭岳ロープウエイ9:00。本日終了後ニセコへの移動があるため、30分早めてもらった。Masaharuは昨日忘れてきたスキーブーツの確認のため、hatヒロさんに電話する。「大丈夫ですよ。ちゃんと乾燥して車に詰め込みましたよ。」ほっとひと安心し、朝食を食べる。その最中、hatヒロさんからの電話が・・・「すみません、詰め込んだつもりが・・・つもりが・・・車中になかったのです・・・」この時間から引き返すと、到着が10時過ぎになるという。Masaharuはレンタル道具を調達することにし、ヒロさんには予定通りこっちに向かってもらうことにする。今日のようなコンディションではのんびり構えていることはできない。そういえば、前にMasaharuとCANADAに行ったときも、航空機から彼の荷物だけが降りて来ず、数日はレンタル道具で滑った思い出がある。どっかに出かけた時はどうしても彼はレンタル道具を使う運命にあるようだ。
 準備を済ませ、外に出る。車の雪を払うがこれがとっても軽い。綿毛のようだ。外気温は−17℃を示している。確かに寒いが日差しが出ているためそれほど感じない。旭岳ロープウエイにはすでにhatハイエースが到着していた。スキーブーツの件で話が盛り上がる。Masaharuはこんなことぐらいでは動じない。「しょうがないべ!」

↑レンタルブーツで我慢、我慢

↑姿見駅からの旭岳
今日のメンバーは4人。天気がいいのでロープウエイをフルに使っての滑り重視とする。ロープウエイ山麓駅からはまったりした樹林帯、中間から上部に「盤の沢」が見える。旭岳スキー場なんていったって、ロープウエイがただ山についているって感じだ。どうやら昨日の降雪はそれほどでもなかったようだ。ところどころに昨日のトレースが残っている。しかし結構な崖の近くまで滑っているようだ。雰囲気的には北米のスキー場に近い。姿見駅に到着し、旭岳をまじかに望む。絶景。
↑大雪山系

↑kuro
一本目はロープウエイよりやや東側を滑る。少し雪が足りないが、いい感じだ。二本目からシールをつけ少しトラバース、徐々に東側に移動していく。斜面の向きによっては、ガリッとするところもあったが、少し選べば、極上のPOWDERになってきた。3本目は第二天女ヶ原方面に向かう。さすがにここまで来ると人の姿はみあたらず、先行のトレースもない。
3本目を終了し昼食とする。この時間はヒロさんの「極楽POWDER話」で盛り上がる。CANADAでの生活、北海道の山、道具の話、これからの計画などなど、非常に面白く興味深いものだった。
↑旭岳BEER

↑masaharu
最後の一本はだーれもいない旭平をまわって、第二天女ヶ原方面へ。遠くには十勝岳、近くには「icon」の撮影場所も見える。しかし静かだ。風もなく、物音ひとつしない。大雪山をアイヌ語でカムイミンタラ(神々が降りて遊ぶ場所)っていうそうだけど、本当にそんな感じがした。男4人で呆然と立ちすくんでしまった。
で、最後はヒロさんのシークレットポイントに向かう。セッピの張り出した、ボール状の沢。いつもの雪のチェックはポールでツンツンとつっつく程度のヒロさんだが、この時ばかりは結構慎重だった。セッピを飛び越え、斜面を一度切る。どうやらOKのようだ。一人づつ飛び込んだ。大きな弧を描きながらハイスピードで滑るが、沢状の地形のため斜面の向きによって雪質が変化する。やや重めの雪質で、独特の緊張感と快感に酔う。この沢の下にもいい斜面があったが、今日はニセコまで移動しなければならない。涙を呑んで断念した。
↑kuro
最後のシークレットポイント

↑我々はこの頃、ニセコへ移動
やかな天候に恵まれて、生涯思い出に残る一日だった。
つづく