***************第005号***************** 第5号です。 今日は皆さんが最も気になるサスペンションのチューニング、エボ6の足はこれだ!! 前回までは動力系の話でしたが、今回は足回りの話です。 エボ6のサスペンションはエボ5のサスペンションの進化形ですが、最も良くなった点としてロールセンターを下げた事があります。 この変更により エボ6のダンパーの味付けもエボ5とは別の味付けにします。 エボ5の時にワイドトレッド化されてコーナーリング限界が向上されて、エボ6は 更にクイックなステア特性になりました。 あまりにもクイック過ぎると人間は違和感を持つもので 素直にこの特性を受け入れられないものです。特にエボ5からエボ6に乗り換えると かなり感じが違うので雑誌等の紹介で不評をかったんじゃないでしょうか? 私はこのクイックなステア特性はエボ6の最大の武器と考えております。 まるで ミッドシップ車のような動きをする特徴を壊さず更にパフォーマンスアップを狙ってサスペンションの開発に入りました。 とりあえず エボ5用を使用してみました。(当社オリジナルオーリンズ改) さすがにノーマルよりはいい感じです、しかしここで満足するほど良い物ではないんですね!そこで改良を始めました。 まずはバネレートの変更です。 エボ5の時はサーキットスペックでフロント20kg/mmリア18kg/mmを使用 してましたが、更にバネレートのアップを図りました。 フロント22kg/mmリア20kg/mmにアップしました。 何故??それはクイックになった分初期ロールが出てしまうのでロール速度を落とす為です。 当然ダンパーもリセティングになります。バネレートを上げた分ピッチが激しくなりますので 縮み側を柔らかく伸び側を堅く(数値は秘密!!)して、乗り心地を 崩さないようにさらにサスペンションが動くようにセットします。 内部構造のバルブやオイル粘度とガス圧を調整してセットしていきます。 2回3回とダンパーの仕様を変更していきます。 変更する度にサーキットでテストを繰り返して、タイムが出る仕様にしていくのです。 4回5回と回を重ねる度に良くなり満足いく結果になるまで改良します。 その結果現在では フロント24kg/mmリア22kg/mmのバネを使用で乗り心地も街乗りも十分出来るレベルです。 とかく サーキット仕様と言うと ガチガチの足回りを想像しがちですが、その潜在概念をうち砕く足回りに仕上がっています。 試乗された お客様は皆さん驚いて帰られます。 当然ストリート仕様はもう少し柔いバネを仕様しますが、どれもがスポーツサスペンションの割には乗り心地がそんなにタイトじゃないものです。 私のエボ6はT−GTレースのレギュレーションに合わせて制作しましたので、スリックタイヤを使用する事が前提で制作しました。 ストリート仕様、通常のサーキット仕様は又別の味付けになっております。 このようにエボ5からエボ6用に改良するにも オイルの質やガス圧、減衰力、さらにはストロークやビストン径まで変更して改良を重ねて出来るものなのです。 一般に市販されている車高調の中にはかなりいい加減な物が多数あります。 皆さんもこのような 良くない品物を雑誌のインプレッション等を信じて購入しないように気を付けましょう!! 雑誌を100パーセント信じないようにしましょう。 雑誌は宣伝広告を貰っているところの商品を悪くは書きませんので・・・・・。 足回りに手を入れるときは 専門のショップで、どういった仕様にしたいのか? 予算はどれくらいか?を店のスタッフに相談して、親身になって相談してくれる ショップを選びましょう。 当然の事ですが アライメントにも精通しているショップであることも条件ですね!! このMMをご購読して下さっているなかで当店のデモ車に試乗された方のご意見を機会がありましたら紹介します。 今回はこの辺で終わりにします。 下記アドレスに私のHPがありますので 覗いてみてください。 http://www.ic-net.or.jp/home/mtech/ ご質問並びに ご意見は下記アドレスまでお願いします。 mtech@ic-net.or.jp 次号はアライメントの話をしましょう。 アライメントは奥が深いですよーーー。 私もかなりハマってしまいました。 |